「物流ニッポン」誌に掲載(4/02,2002)  

「ボイス STAGE」
業界常識とらえ直す NPO、新たなスタート 

『東京=石井麻里』

 「業界の常識は市民レベルで非常識ーということがある。食品ラベルの張替えなど業界”常識”の温存が糾弾されている今、物流業界の常識や構造を市民の支店で捕らえなおす必要もあるのではないか。」省エネルギー輸送対策会議(ESCOT)の藤本治生理事長はこう指摘する。
 1997年の発足以来、環境保全型輸送システムの構築を目標に掲げ、荷主、船社、運送会社など異業種による水平連携による空コンテナマッチング事業を推進。非営利組織(NPO)法人の申請が先月、東京都に受理された。新たなスタートを切るに当たって、市民の視点を主眼とする活動法人を強調する。
 「空コンテナを運ぶのが業界では当たり前とされてきた。しかし、市民レベルでは「なぜ空を実入りにしないのか「ということになる。無駄なトラックが走らないシステムを実現させるには市民の発送にフィードバックする必要もある「
 空コンテナを内陸の運送会社から調達するために開設したインターネット上の空コンテナマッチングサイトも軌道に乗ってきた。現在、運送会社など720社が参加している。「荷主が空コンテナをわざわざ港まで取りに行くのは、港に戻る空コンテナが内陸をたくさん走っていることを考えると、きわめて非合理的」
 梱包材の国際間リサイクルも今年度から始めた。「荷主2600社に使用梱包材に ついてアンケートしたが、ほとんどの企業がパレット廃棄を課題と認識していない。会員企業にリサイクルパレットや通いコンテナの利用を促し、選考事例をつくる」
 中小の支援にも乗り出した。サイトの開発、運営で培った情報技術(IT)をインフラ整備に活用。ESCOT専属のシステムエンジニアに関するコンサルティングを行う。
 「中小の会社は系列などのしがらみが少なく、ESCOTの活動に参加しやすい。しかし、大企業に比べネットワークの基盤となるIT化が遅れている。今後、地方の運送会社に呼びかけるためにもIT化をサポートしていかなければ」と強調する。

----------------------物流ニッポン4/02,2002--


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