(早川海陸輸送)「物流ニッポン」誌に掲載(11/1,2001)  

-物流最前線-
「早川海陸輸送」

創業以来、目標としてきたのは一貫物流体制。倉庫内の梱包、通関手続き代行などの業容を広げ、作業の迅速化とコスト低減を実現した。車両規模が大きくなるのに合わせて自動車整備業の免許も取得。細部にわたり自社サービスにこだわる。

「物流と商流を一体化」
(時代の先読む企業姿勢)
(本文)
早川海陸輸送(高橋義幸社長、横浜市中区)では、海上コンテナ輸送をメーンに倉庫、梱包、通関シャシーターミナルなど業容を拡大してきた。さらに、薫蒸倉庫、流通加工センター、インランドデポなど時代のニーズに合った物流拠点に着目。公平伸夫常務は「インフラ設備投資が企業成長のカギ」と言い切る。

「一貫物流が目標」
「これからは海上コンテナの時代」として1973年、創業者の高橋義典会長が輸出入海上コンテナドレー専門会社を立ち上げた。現在、京浜地区でトラックヘッド、シャシー合わせて750両を稼動させ、4か所の倉庫、6600平方bのシャシープールを保有している。
 96年にはタイのバンコクに子会社を設立し、国際複合一貫輸送体制の構築に乗り出した。同国に進出中の日本メーカーにとって、輸出入コンテナ輸送が死活問題となっていることに着目したもので、トラックヘッド45両、トレーラ100両を投入し、顧客ニーズに応えている。
  「オーナー企業ゆえ、事業拡大に当たって決断から実行までが早い。不況の中、新たな物流拠点に先行投資するには当然、リスクもあった。利益につながったのは、オーナーの先見の明」と強調する。

「外部委託を強化」
薫蒸質を設けた大井物流センター(東京都大田区)は、ニンニク、タマネギなど中国からの輸入野菜の取り扱いが起動に乗った。市場に近いロケーションを生かした迅速なデリバリーで、荷主にコストメリットを提供できる強みがある。  横浜市金沢区では、3つの物流センターが流通加工基地として稼動。輸入ガラス、合板のカッティング、日清製油の歳暮、中元の詰め合わせ作業を行っている。メーカーの物流アウトソーシング(業務の外部委託)の受託は強化していく事業分野だ。
 時代の先を読む企業姿勢から、環境問題にも早くから対応してきた。トラックの排出ガスによる大気汚染が社会問題化する中で、鉄道輸送へのモーダルシフトの動きに呼応。通運業の免許取得と同時に、大井ふ頭近くのJR東京貨物ターミナル駅構内にコンテナ保管スペースも確保した。
 昨年4月には群馬県太田市の太田国際貨物ターミナル(OICT)内に3300平方bの営業所を新設し、インランドデポ事業を開始。実入りコンテナの保管と輸入空バンのメンテナンス及び輸出向け転用などの作業を手がけている。

「マースクに標準」
インランドデポを利用すれば、省エネルギー輸送とコスト低減につながる。パートナーで活用しているのが省エネルギー輸送対策会議(ESCOT、藤本治生代表)の運営する空コンテナ求車求荷システム。これまでに川崎汽船、オー・オー・シー・エルと提携し、環境配慮型ネットワークが広がりつつある。
 さらに、ことし2月、横浜南本牧ふ頭の入り口の好ロケーションに敷地面積5600平方bの物流センターを新設した。わが国初めての水深16bコンテナターミナルをもつ同ふ頭は、マースク・シーランド社が東アジアのハブ港とする計画。早川の次のターゲットは、マースクの業務受託に絞られている。
 最終的に目指すのは物流商社ーという。総合物流会社としての字節季を基盤に、既に機械類、鉄鉱、建材、食品、各種清涼飲料水などの国内販売を行っている。「物流と商社を一体化する考え方が必要。商社的機能を物流会社が持っていいのでは」と事業拡大に意欲を見せる。
(神奈川=石井 麻里記者)

---------------------------日本海事新聞11/1,2001--


-------------------------------------------------